〈2007年概況〉

2007年2月12日 徒手格闘講習会(東京)

2007年4月 EUセミナー
【フランス・アムステルダム・オランダ】

4月15日 ベルギー練習会
4月17日 アムステルダム講習会
4月21・22日 オランダ講習会 

2007年5月3日 棒体術セミナー(東京)

2007年8月5日 身体基盤セミナー(東京)

2007年11月 アメリカ講習会
【シアトル・サンフランシスコ】

※サンフランシスコはスタンフォード大学内で開催

2007年4月21・22日 オランダ講習会 

2007年4月のEUセミナーの最後は、アムステルダムから車で一時間ほどの緑豊かな保養地にある日本古武道指導者の道場で行われました。

参加者の方々に今回のEUセミナーの感想を書いていただきましたので、ここに掲載いたします。

参加者の声より

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The European Aunkai seminar has once more proven that working the basics is key. Akuzawa is making these basics evermore challenging by explaing the hows and whys of all the details. Once you start to understand this, the basics become more than ‘just the basics’ and Akuzawa is the living example of it. Highly recommended.
(Dirk Crokaert – Belgium – 36 – CMA background : Hung Gar, Shuai Jiao, Taiji, Pakua, Sanda)
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Thoughts on the seminar:
My general undestanding of the Aunkai approach that I formed from the seminar was that:
1) In Aunkai conditioning the body seems to be an important pre-requisite to any martial training. This conditioning is not of a muscular speed/strength/endurance type as advocated in western sports but is of a different kind involving the re-training of a different kind of body movement/co-ordination and connection.
2) In Aunkai techniques arise out of this properly conditioned body moving while maintaining certain principles. This means the teaching focuses on principals and not techniques.
3) In Aunkai there seems to be an emphasis on daily solo training. From my perspective I think this would mean that a student of Aunkai would have to be much more serious and dedicated in their approach than the typical ‘2/3 sessions a week’ type student. This seems to me to be a more honest approach to training as a student can then assess from the start if they have the necessary comitment and mindset to make the practice worthwhile from a body developement perspective (as opposed to just being a ‘social’ event). This approach also seems to be in line with what truly skilled teachers in the past did to rise to a level of high ability.
4) Based on what I saw and felt at the seminar it would seem that the Aunkai approach is a lot more effective than most other approaches at getting students to a level where they can do things that other approaches take many more years to reach (if ever).
5) The system is very well thought out and structured as it seems students are able to find out more and more from the basic exercises (if they practice them with comitment :-)) which means they are then able to help push their own development forward by thinking about what they are doing and feeling. This seems different from the mindset often promoted where students are just told to copy the external forms and hope things will work in 30 years 🙂
6) I would encourage anyone with a serious interest in the development of a ‘martial body’ to train in Aunkai. While most others are concerned with techniques and applications, they are they only organisation I am aware of that openly teaches and focuses on the body as being the foundation and core of any art.
(Andrew Reed- 28- Previous experience: )

2007年4月 EUセミナーレポート【フランス・アムステルダム・オランダ講習会】

2007年4月、昨年2月のセミナー開催地であったパリとオランダの2カ国にて、講習会が開催されることとなりました。

講習会は「身体基盤」を軸とし、開催地の参加者の層に合わせながら、時には少し内容を変化させながら行われました。

日本からは阿吽会の会員3名がパリセミナーに同行し、参加してきました。

フランス講習会 4月12・13日

はじめに

私は阿吽会に入門して2年経つ。その間、武術クラスには多くの体験希望者がクラスに参加して来ました。 阿吽会で最も特徴的な事は阿吽会員を含めて外国人の訪問者が多い事です。

「何故、阿吽会の練習は外国人に受け入れられるのか」と漠然と思っていた矢先、去年に引き続き2回目のフランス、そしてオランダとセミナーの依頼が来たと先生から伺い、これは自分も行かなくては!と、勢いに任せ急きょ職場にお願して休暇を頂き、ヨーロッパセミナーに参加する事となりました。

私は休暇の都合上フランスセミナーしか参加する事が出来なかった為、今回私が体感したフランスでのセミナーの様子会場の雰囲気など紹介して行きたいと思います。

パリ中心部から地下鉄で約20〜30分そこから徒歩10分程度、マットと板の間両方のスペースのある理想的な道場で行われました。

想定外だったのは4月中旬とは思えぬ真夏のような暑さ。道場内にいるだけで汗ばんできます。

2日間を通して行われた内容は、武術クラスにおける基本コア訓練。身体の構造を認識する為のフレーム作り、さらにフレームを通して体の理合を説明して理解した後、対人との訓練でその運用法を学んでいくというセミナーです。 先生が各練功の要点、要求を事細かく解説・実演し、それを英語、フランス語に通訳していく流れで進行していきました。

1日目

阿吽会で最も重要視されている構造フレームの認識。セミナーでは、どれも体の土台を作り、上下前後左右をつなぎ、身体の収まる場所を探し学んでいく意味があります。 私レベルでの解釈ではこれ位の説明しか出来ませんが、その要求はより繊細で複雑です。 先生が常に要求している通りに行おうとすると、肉体的に辛いのは勿論だが、大変な脳疲労に襲われます。

1日目は集中的にこの基盤作りに時間が費やされました。練功中、参加者は皆身体を震わせ相当辛そうでした。しかし、誰もやめることなく一生懸命行っている姿にそこから何かを得たいと言う姿勢が感じられました。 先生が各参加者を見て回り、それぞれの体の置き方や収め方を丁寧に指導していきます。そうすると不思議と彼らの立ち位置が良い所に収まり心地良い表情に変わっていく姿が印象的でした。

昨年と今年の2回目の参加者もいると言うことで、参加者は先生の武術的解釈が一般の物とは全く違うと言う事を何となく理解している感じでした。しかし、それは漠然とした理解のようです。その為、よりイメージを持って頂けるように先生は各基本を練り上げていくと、どんな動きの応用が出来るかを随所に実践して下さった。

一つの例ですが、相手に好きに突きや蹴りをさせて相手の力を包み込むように吸収し、相手を誘導し崩していくかと思えば、雷が大地に落ちたかのような衝撃で一瞬にて相手を崩してしまう。千変万化の動きとは正にこの事です。 しかし、いくら外側からデモを見ても、内側が理解出来ていなければ本質的には分からないと思います。

色々な変化を見せるのはセミナー的にも華やかだし見ている側も変に満足してしまいますが、参加者は先生の表面的な動きだけに関心が行ってしまい本来先生が伝いたい武術的解釈が伝わらなくなってしまう恐れが十分にあります。 武術以外でもそうだが、教える側と習う側の共通認識が無いと全く違う解釈に変わってしまう。先生はセミナー中、参加者が表面にとらわれること無く本質を学ぶように、その当りを常に注意しながら指導していらっしゃいました。

2日目

昨日の復習と別の単練功・動きの訓練の後、2日目後半は接触訓練(剛柔の法等)の流れで行われました。

私自身、全く知らない人々と手合わせした時、どの位自分の軸・身体を正し続ける事が出来るかが課題の一つだったので、楽しみであり少し緊張感のある練習でした。

案の定外国の方は骨格が大きくかなり自分の体勢を維持させるのに苦労しました。 しかし、私が苦労している190cmあるような彼らも、先生と手合わせすると気付かない間に崩され、ただ苦笑いするだけでした。先生と手を合せると独特な圧力があり、何かが全身にまとわりついてくる感じです。そして時既に遅し、気づくと自分の重心は先生のコントロール下に置かれています。

もちろん単に押し引きあいではなく中途半端な結果に拘ってしまうと、練習の意図している所とかけ離れてしまう。本来、武術ではこの様な展開はありません。しかしその本質を理解する為に、あえて設定を作り、その中で基本功で培った物を練り、相手との空間や力の出所を感じ、お互いに理解を深めていかなくてはなりません。その為非常に繊細で工夫のいる訓練だと説明され、参加者も納得していました。 以上が私がフランスセミナーに参加して特に印象に残った内容です。

普段の教室での練習と別の視点から先生の動きを見、学べた出来た事で、新たな気付きも多く、大変密度の濃い2日間でした。

最後に

私が大変刺激を受け事があります。それは参加者達の先生から何かを得たいと言う貪欲な姿勢です。先生がある参加者にアドバイスを送っていると皆練習を止め、先生の所に自然と集まってくる光景をよく目にしました。ある参加者に何故セミナーに参加したのか質問してみたら、彼は今回2回目の参加だったそうだが、先生の解釈、教え方は今まで経験して来た武術には全く無い発想で、初めてのセミナー以降動きが全く変わったから今回も参加したと言っていました。彼以外の参加者も同じような事を言っており、阿吽メソッドの素晴らしさを再認識しました。

今回のフランスセミナーでの経験を通じて、何故阿吽会に海外から多くの体験希望者が来るのかが分かった気がしました。この合理的で削ぎ落とされた先生の武術的解釈が外国の方々に受け入れられる理由だと思います。

フランスセミナーでの貴重な経験は、自分の中にあった色々な囚われを取り除くのにとても良い機会でした。今後もこの感覚を維持しながら阿吽メンバーと切琢磨して今以上に進化出来るよう精進して行きたいと思う。

(渡辺 学/阿吽会 武術クラス会員)

フランスセミナー後はエド邸を後にし、ベルギーに立ち寄って留学中の当会の会員ジェラルドに会った後、アムステルダム、オランダ講習会へと続きました。

2007年2月12日開催 徒手格闘 講習会レポート

入門五ヶ月後のセミナー体験記

飲み会の時だけ10年選手のような私だが、実はまだ半年も経っていない。そんな私を 入門にかきたてた去年9月のセミナーから、意識だけはなんとか変えようと思って 稽古してきたその成果は・・・

2月12日、晴れやかに澄み切った天候に恵まれる中、参加者が集まってきた。セミナーに対する個々の思いが、それぞれの顔に緊張として表れている。 普段の稽古とは違い、通常の基本功は省 き、投げ技等に入るための簡単な準備体操や受け身から始まった。一通り終わったあ と、十字功の縦円ではなく横円、すなわち肩から肩へのライ ンをつかった受け身を練 習する。最近総合の試合に 出た参加者の話題から払い腰を取り上げ、十字功を使った払い腰の練習へと進む。相 手を腰に乗せたあと臀部を後方へ突き出しつつ地面か ら 伸び上がるような投げ方では なく、力をつかわずにストンと真下に相手を落とす。しかし見るのとやるのは大違い で、自分の軸がブレまくって、先生のようにはできない。 グラブを着用し、突きの稽古へ。肘と膝の一致に注意しつつ前 進、後退を連で行う。パートナーと組んで相方のグラブを標的に、動きながらの突き の稽古を行った後、蹴りも交えて軽いスパーリン グへ。

ここにおいて、身体操作ではなく、身体創作という語の意味がはっきりしてくる。闘うとは、技の引き出しをたくさんつくり、それを状況に合わせて引っ張り出す、とい うような、なにやら膨大なデータベース から必要な情報を引っ張り出すような悠長な 操作をすることではない。データベースにアクセスしている時間はすべて無駄である。無駄はどんどん削ぎ落としていくのが阿吽会の概念である。闘えるとは、即興できる身体を持 つ、という こと。技術=データベースではなく、技術=身体=武術体 なのである。 技術はノウハウではなく、それを使う身体そのものである、ということ。これはもう 意識転換にほかならない。

こうきたらこう、 とか、ああきたらああ、などというノウ ハウではなく、身体そのものが武術になっているからCPUにアクセスしないですむ。 身体がそうなっていない限り、技のコレクターの域を出ない。 せいぜいノウハウを引 き出す速度が速くなるか、または引き出すのになれたデータをしょっちゅう引き出し、やがては他のデータに埃がかぶるか、である。置かれた状況に最適な対策を、瞬 時に身体がこしらえ、無駄の ない処理作業をしていく。そういう身体を作り上げてい くのが日々の阿吽会の稽古法である。アプローチがまったく違うので、錬功法はあっ ても形がないのも、創作を妨げないようにする配慮に 他ならない。

次にその創作だが、創作にはいくつかの必要条件を満たさなければならない。なんで もいいわけでは、もちろんない。それはさまざまな接触技術の訓練を通して、個々が 自得していくことである。先生はすべての弟子のカスタマイズを引き受けるサービス センターではないのだ。武術に甘えは一切許されない。厳しい世界。気付かないもの は永遠に無駄な時間を過ごすことになる。それを再認識した今回のセミナーは、私に 一層の変革の必要性を痛感させた。

(阿吽会 武術クラス 田中英雄 )