GW特別講習会 棒体術講習レポート

□ 2005年5月3日 □ 阿吽会ではGW特別講習会の第1日目に、棒体術講習会が行われました。 1月に行われた第一回では、盛りだくさんの内容に加え初めての棒体術を体験される方も多かったため、動作することに意識がいきがちだったと思いますが、今回は二回目という事もあり、特に動きの意味や繊細な体内感覚を感じた方も多かったのではないでしょうか。

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初めて参加される方に、阿久澤代表が身体要求を基本から指導。
【リポート】棒体術の講習会に参加して−棒の彼方に見えるもの−

阿吽会の棒体術講習会に参加した。講習会の内容は後ほど述べるとして、まず最初に、なぜ棒体術なのかを述べておく。棒体術と言えば、棒を持っての型を通しての実技訓練、または形を演じるといったことを想像されるが、阿吽会の講習会はそれとは意味も解釈もまったく違う。棒を物差しとして使い、身体の使い方整えることが主な目的である。それゆえにこそ、棒「体術」と称する訳である(勿論、棒の振り方、使い方もレクチャーされるが)。阿久澤先生がよく仰ることに、「小手先の技術に走ってはダメだ、身体の芯を使わなければならない、要を理解しなければならない」というのがあるが、棒という制約を課し、体の自由度を敢て減らすことによって、身体の芯を意識させることが今回の講習会の狙いである。さしずめ、棒の彼方に身体の使い方が見える、というところであろうか。

さて、セミナーの中身をザッとご紹介しておくと、最初は、準備体操代わりの棒の素振りをし、次に棒に手を密着させてのバランス歩法、棒の操法(振り下ろし・振り上げ・突き)、そして仕上げに、棒を用いての「出・入力」といったメニューである。

それぞれのメニューについてもう少しお話しておきたい。 まず準備体操代わりの素振りである。言葉にすると簡単だが、実際は阿久澤先生が時折見せる「変わり身」にも通じる、なかなかに侮れないものである。 メニュー二つ目のバランス歩法というのは言葉にし難いが、一言で言えば体を中心から動かすためのトレーニングである。棒と手を密着させ、両腕を一本の「棒」と化す。この「棒」が縦の円を描いて回るよう身体を操作する(自分が風車になった状態をご想像頂ければよいか)のだが、これがかなり難しい。特に肩甲骨の辺りに強烈な圧力がかかり時として苦痛を伴う。阿久澤先生は、「身体の芯をブラしていけない」と指導されるが、そうするためには、腹を中心に体を動かさざるを得ず、いわゆる臍下三寸に力が篭るのが実感できる。体作りには好適かもしれない。

メニュー三つめの棒の操法は、全身を強調させ、棒先への力の集中の方法を学ぶ。棒の振り方・突き方の学習だが、単に棒の操作にとどまるものではない。棒を手刀や拳に代えれば、そのまま徒手体術への展開が可能となるのではなかろうか。中国や日本の古武術では、「武器は手の延長」と言われるが、その言葉が実感されるものであった。

そして今回の課題の最後に、棒を用いての『出・入力』を対人的に経験する意味で一本の棒を通して2人で崩しあう練習をした。徒手と明らかに違い思うように相手の自由を奪うことは出来ない。単なる力比べでは体格・体力に勝る相手を崩すことはできない。全身の協調が必要となるが、筆者の場合、終始力比べに陥ってしまい、自らの非力を痛感するだけの結果に終わってしまった。このような盛り沢山の内容がわずか3時間半で消化され、浅学菲才の筆者は消化不良を懸念するほどであった。日頃運動不足の筆者にとっては、いささかハードであり、翌日以降激烈な筋肉痛に悩まされるというオマケもついたが。

講習会終了後も講習会で得たことを身に着けるべく、日常生活の中で身体の秦を意識するよう努めているが、これがなかなか難しい。とはいうものの、時間はかかろうとも倦まず弛まず継続して、その効果を自らの体と感覚で検証していきたいと考えている。聞くところによれば、阿久澤先生は、秋頃を目処に第3回目の棒体術セミナーを構想されておられるとのこと。今から楽しみである。

大塚修生

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