2018年2月12日東京オープンセミナーレポート

2018年2月12日、連日の寒さが続いていた中、春の訪れを感じさせるような祝日となったこの日、阿久澤先生による阿吽会のセミナーが開催されました(セミナー案内)。

今回のテーマは「年齢を超える身体作り」でしたが、とても面白く、大変興味深いものとなりました。
まずは寝ころがって、身体の前面と背面を動物のように動かす準備体操を行いました。
床の上を背骨と腰を利用して連動させながら、上半身に負荷をかけないよう進んでいく訓練でした。

次に、壁に背中をつけて立ち、押さえてもらった状態で前進できるかという検証を行いました。
初動が難しく、押さえられた状態から前に行くためにはどうやって相手の力を吸収していくか? が課題の一つとなります。
ここでの説明の時に、スペース(間隙)という言葉が初めて外部に紹介されました。

阿吽会の稽古では、まずは骨格を揃えて繋がっていくように姿勢を整えていきますが、その先には、相手からの力をアースして受けつけないようにする段階があります。

その時に重要な要訣が、阿吽会でいうスペースです。
(※先生の感覚を言語化したものなので、オリジナルの造語です)

スペースという言葉は、聞いてもなかなか理解できず、先生に手を触れていただかないとわからないだろうと思いますが、今回は遅ればせながら自分も初めてスペースの作り方がなんとなくわかりました。

その他の稽古も、このスペースと重みを使って相手を崩したり推手をしてみたりと一貫してスペースを課題とした内容となりました。

今回は難易度が高すぎる気もしましたが、得ることができた人はたったひとつ、阿吽会の大事な宝物をお土産として持って帰れたと思います。

参加された皆さん、ありがとうございました。

Connected movement training on the floor.
Training connected movement on the floor using legs and spine as much as possible.
Connected movement training on the floor.
Training connected movement on the floor without using arms.
Standing against wall learning initial movement.
Posture and absorption training against a wall, learning how to move forward.
Akuzawa sensei demonstrating absorption and connection.
Akuzawa sensei demonstrating how to absorb and connect with partner as part of kuszushi (unbalancing).

2018年2月12日東京オープンセミナー

概要
東京 新宿コズミックスポーツセンターにて阿吽会のオープンセミナーを開催致します

テーマ:身体を深化させていく原理を学ぶ

  • 日程:2018年2月12日(月・祝)
  • 場所:新宿コズミックスポーツセンター1F 第2武道場(アクセス情報)
  • 時間:12時10分~15時10分
  • 費用:6000円(会員:5000円)
  • お問合せ&申込み先:申し込みフォームにて受付。
  • 関連:WEB秘伝の宣伝

セミナー内容
年齢の枠を超えた身体を作りながら身体の深化へと繋げていくセミナーです。
原理習得の鍛錬法を活かした内容を通し、新たな感覚が築けるようにしていきます。
徒手格闘等の競技において更なる進化を求めている方や、身体術の深化を学びたい方、武術に興味のある初心者から経験者までと段階的に深く学べる内容となっております。
お申し込みは上記の申込先にある申し込みフォームにて受け付けております。

その他

  • 参加資格:18歳以上の健康な男女。武術・格闘技の未経験者でも可。
  • 服装&持物:動きやすい服装(金具のついていないもの)、室内履き、飲み物、タオル等

懇親会(確認要)
セミナー後は皆様との交流を兼ねた食事会を予定していますので、ご都合のつく方は是非奮ってご参加下さい。
※出欠はセミナー途中の休憩時間までに人数確認をさせていただきます。ご協力の程、どうぞ宜しくお願い致します。

ホーム

お問い合わせ

体験受け付けています!

体験費用は¥3000となります。初回体験後当日に入会された方には入会後にかかる最初の金額から体験費用分の¥3000を引かせていただきます。

また、体験以外にもセミナーやプライベートレッスン等についてのお問合せ、その他一般のお問合せも上記のフォームより受付けますので、お気軽にご連絡下さい。

主な稽古の流れ

  • ウォーミングアップ
  • 武術体としての身体構造及び原理を認識した基盤作り
  • ソロ&パートナートレーニングによる鍛錬法と基礎訓練
  • 応用としての接触技術と適応訓練

稽古日程

  • 木曜日:17:30-20:30
  • 土曜日:17:00-20:00

阿吽会の基本方針

当阿吽会は、様々なスタイルの枠を取り、武術の基本原理に則り、 身体のポテンシャルを高め、理合を追求した身体操作及び武術への応用を、 カリキュラムを通じて段階的に自得していけるような練習体系を目指しております。

スタイルや流派は様々あり、また技術を習得することの大切さは重要だと思います。 では武術としての技術習得、また本質としての意味とはどういったことでしょう。

技の種類や方法を習っても、相手に効かなかったり使えなかったという経験は誰しもがあると思います。

つまり、技術とは方法論ではなく、身体の原理原則やそれに符合する鍛錬及び訓練によって開発された身体があり、 そして武術の理に適った動きが身体にしみ込むことで初めて自発的に行われるのです。

“技”そのもの または”技術”そのものというのは、元来人間の持っている自然で極めて無駄がない身体状態を理解した上で 本質的に武術に必要な体を作って行くことで応用出来るものだと考えております。

一般的に”訓練”や”練功”は自己の感じ方や認識力に左右される部分があり、 本人の捉え方一つで武術の本質から離れた状態となってしまう事もあります。 人は思っているより思い込みや癖があり、自己の体に対して客観的な観点で見て気づくことや 意識の変革が出来るかどうかが、武術を学ぶ上で非常に重要視される所だと感じているからです。

阿吽会の訓練は、個々の固定観念や概念を一度再確認し、様々な訓練を通じて身体の整備を行い、 理に合った身体創作法を日々研究しております。

武術の基礎となる身体操作を主眼においています。空手・合気道・ムエタイ・総合(BJJ)など様々な経験者が日々稽古していますので、 スタイルや流派を問わず稽古に参加頂くことが出来ます。

2017年9月18日東京オープンセミナーレポート

2017年9月18日、台風一過の快晴に恵まれ、阿久澤先生による阿吽会のセミナーが開催されました。

今回は、九州からの参加の方や先生のインタビュー動画を観て興味を持たれた方等々がいらっしゃいました。

今回のテーマは「相手が感知できない崩し、またそこからの身体運用」。

実技に入る前に先生から、「感知」についてのお話。
相手が来た時に、どう受けて自分が動いていくか。
それには色んなパターンがありますが、ここでは阿吽会がテーマの一つとしてやっている身体運用を用いて動いていく事を概要として説明されました。

今回のセミナーで行った対人によるエクササイズは下記のものになります。

●「歩き」
この「歩き」によって、押す側は身体の中心から力を送って伝えていく事、受けとる側は、抵抗するのではなく、押してくる相手の力を感じながら、身体を緩めて受け取っていく事を習得していきます。
普段は互いに腕を伸ばしあってやるのですが、それに加えて今回は、受けを肩でやるパターンでも行いました。

●「相手に押し込んでもらった所からの崩し」
まず相手にお腹の辺りを強く押し込んでもらいます。
崩しをかけていく方は、「歩き」の時にやった受け方で相手を受け止め、そこから相手との圧力を変えずに、胸を使った身体運用を使いながら横に少し歩いたり、上体の向きを変えて相手を崩していきます。
この時のポイントは圧力を変えない事。これができるかできないかで相手の崩れ方が違っている事も体感できました。

●「パンチを受けながらの同様の動作」
今度は相手と少し離れた位置からを想定し、相手にワンツーで打ってきてもらう所を、胸から腕を動かしてパンチを避けながら接していき、先に行った身体運用と同様に崩していく練習をしました。

●「六尺棒を使った力の伝達」
今度は、六尺棒を使ってのエクササイズ。
互いに一本の棒を持った状態から動いて、胸や股関節を使って力を伝え崩していきます。

六尺棒を利用した身体運用のエクササイズ

動きが制限される中でも積極的に動いています

●「応用した動きとして技をかけていく」
相手にワンツーパンチを出してもらい、相手の中に入りながらそのまま技をかけていくのですが、先にやったエクササイズより自然な動きで技を使って崩していきます。

阿吽会の通常稽古でも行われている練習法

外部の参加者にも体験してもらいました

阿吽会では、動きの応用として技をかける稽古もしますが、やはり重視するのは身体の運用です。
型的な技の動きより、本日のセミナーで行ったような、身体の内部から動いて技をかけていけるようにする事が、当会のテーマでありますが、今回のセミナーで参加された方達には、先生が一人ひとり見て回りながら実践してくれた事もあり、その身体運用のエッセンスを体感していただけたのではないかと思います。

当日は猛暑という事もあり、休憩を多めに入れましたが、休憩中でも参加者の方達は熱心に先生に説明を求めたり、先生の動きを注視していました。
時には先生の方から外部の参加者に感想や質問を聞いたりして、各々、色んなバックグラウンドを持っている事を知れたりと休憩中でも有意義な時間を過ごす事ができました。

セミナーでは、外部の方達と一緒にワークをする事で、普段やっている事がどこまで相手に通用するか、外部の方の視点を通して自分の状態を知れる良い機会にもなります。
こういった機会を通して今回の「身体の感知」という内容は、相手に対してだけでなく、自分の身体の状態に気づいていく事でもあるのだろうと改めて感じるものでもありました。

先生及び参加者の皆様、猛暑の中大変お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。




2017年8月13日東京無料体験セミナーレポート

去る2017年8月13日(日)に阿吽会東京無料体験セミナーが開催されました。
以下はそのセミナー体験内容及び雑感のご紹介です。

阿吽会範士 宮川和久からのメッセージ:

8月13日の阿吽会体験セミナーにお集まりくださいました皆様、ありがとうございました。
3時間半のセミナーでしたが、立ち方、座り方、歩き方を始め、力の伝達法や崩しについてやや掘り下げてご紹介できたかと思います。
阿吽会における体使いについて理解を深めていただけたなら幸いです。
またの機会に皆様とお会いできるのを楽しみにしております。今後とも阿吽会をよろしくお願い申し上げます。

レポート&雑感

阿吽会は武術としてのカテゴリーをあえて謳っていないせいもあってか、まだ一般の方々には「どのような事をしているのか?」といった質問をされる事があります。
今回はそのような疑問や武術に興味を持つ方々に向けた、阿吽会をご紹介するセミナーとして開催されました。

この日の講師は阿吽会東京の宮川範士。
宮川範士はここ数年ヨーロッパでも教えており、今回はその経験を活かした範士の国内初の公開セミナーともなりました。
サポート役には、この夏休み期間中に阿久澤先生にご教示してもらうべく1カ月程来日していたフランスのリチャード教士が付き、セミナーが進行されていきました。

当日の参加者は23名。
阿吽会会員だけでなく、これまでの阿久澤先生のセミナー参加者、阿吽会初参加といった方々が揃いました。

今回ご紹介した内容は、骨格構造(阿吽会ではフレームと表現しています)を意識した姿勢の話から始まり、これを身に付けるための阿吽会で行われている鍛錬法と重心を使った対人練習。

対人練習では、身体をひとつにまとめてリラックスし、体重をあびせたり膝の力を使ったりすることなく重心を相手に伝えていく力と感覚を養成していきます。

まず宮川範士が六尺棒や徒手の形で、身体をひとつにまとめた状態から重心を使って相手に影響を与えていく事を実演した後、その感触を参加者一人ひとりに感じてもらいながら、そのメソッドを行っていただきました。
参加者には普通の力に比べて重心を使う方が動かされやすいということを実感してもらえたのではないかと思います。

後半は「プッシュアウト」という立って力を送る対人練習と崩し。
崩しの練習でも、意外と簡単に相手のバランスは崩れるものだという事を体感してもらいました。

そして最後の締め括りに、阿吽会メソッドの中でも代表的鍛錬の「天地人」を行い、その鍛錬法のポイントをご紹介し、セミナーは終了となりました。

この日のセミナーは3時間半程で、気候は蒸し暑く、エアコンもなかったのですが、参加者は時折休憩を入れながらも、宮川範士の説明、動きに集中し、積極的に体験に臨んでおられました。

宮川範士は体験の方々に一人ひとり丁寧に観て回り大変だったかと思いますが、初めて体験された方からは「大変ためになり、面白い」「こんなこと他では教えてくれない」といったお声もいただきました。
会員の私としても、改めて阿吽会で教えられている原理原則の再確認、シンプルな事ながらそれを追求していく事の面白さを体感できるものになりました。

セミナー後は夕食を取りながらの懇親会もあり、その席でもセミナーの内容についての話し合いが続き、とても有意義な一日となりました。

宮川範士、リチャード教士、ご一緒に体験し参加された方々、どうもありがとうございました。

メディアと写真

宮川範士とリチャード教士による重心を使った力の伝導の実演 その1

宮川範士とリチャード教士による重心を使った力の伝導の実演 その2

宮川範士とリチャード教士による重心を使った力の伝導の実演 その3

Miyakawa hanshi demonstrating with Richard Segissement (kyoshi).
宮川範士とリチャード教士による実演

宮川範士の説明に注目する参加者達

Miyakawa hanshi explanation importance of collecting the body together.
身体をひとつにまとめていく重要性を説明する宮川範士

Miyakawa hanshi demonstrating transmission with finger against resistance.
参加者にも抵抗してもらい、指を使った力の伝導を実演し、その感触を体験してもらいました

Hatta-san and John Robinson practicing transmission of center of mass.
八田さんとジョンの対練風景

Miyakawa hanshi demonstrating center of mass transmission with seminar participant using a rokushakubo.
六尺棒を使って参加者に重心を使った力の伝導を説明

Miyakawa hanshi demonstrating center of mass transmission with seminar participant using a rokushakubo
参加者一人ひとりに丁寧に見て回っていきました

歩きの対練でも参加者に重心の伝導を説明

Richard Segissement kyoshi practicing partner walking exercise with seminar participant.
参加者と一緒に歩きの対練をするリチャード教士

Hatta-san and a seminar participant practicing breaking balance (kuzushi).
八田さんと参加者による崩しの練習

Glen Braun and a seminar participant practicing breaking balance (kuzushi).
グレンと参加者による崩しの練習

Group photo at end of seminar.
集合写真1

Group photo at end of seminar.
集合写真2

Dinner after seminar.
セミナー後の懇親会では話しがつきませんでした

Dinner after seminar.
セミナー後の懇親会も有意義なものとなりました